2009年07月の記事 (1/1)

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患者さんを中心に

悦びには悩みが、
悩みには悦びがなければならない。

            ゲーテ 「ファウスト」

どもども、管理人です。

本日も真面目な話しを…(笑)


8月勉強会の自分のテーマをPostureにしているためか、臨床でも姿勢について考え直す機会が多くなっている気がします。

臨床では、特に若い先生に多いですが、外見上の姿勢を口頭で修正するリハ場面を何度となく目にします。

左に傾いてますよ
膝が曲がってますよ
手に力が入ってますよ
下を見てますよ

などなど…。

もちろん、姿勢や動作を観察することは大切です。
それがあってなんぼだとうちも思います。

でも外見上の姿勢はあくまで外見です。
自分だって完全に左右対称な姿勢をとっているか、
自信を持って対称!!とは言えないですし
実際にはやや左右差があったりします。

そんなもんです…

利き手や利き足もありますし、
足を組みやすい方や
自転車に乗る時またぐ足
立っている時に荷重をかけやすい足
寝やすい姿勢

も人それぞれ違うでしょうし
いわゆるこれまでの人生で構築された癖、
なるものがあるはずです。


だから別に完全な左右非対称な姿勢である必要はあるのでしょうか?

腰痛や膝の痛みなどmalalignmentから生じる可能性のある機能不全が出現するような姿勢はあまりおすすめできませんが日常生活に支障がなければ自分たちも非対称な姿勢をとっているんじゃないでしょうか。

要するに日常生活に支障がない程度の身体機能があればある程度の非対称性なんてあってもいいんじゃないか、なんて思ったりもします。


臨床では
患者さんの姿勢がどう崩れているか、

だけでなく
患者さんの姿勢はどうして崩れているのか

そして
そのことを患者さん自身が気づいているのか

気付いていないのであれば
なぜ気付かないのか


ということも考える必要があるのではないでしょうか?


外見ではすごく姿勢が崩れていても
患者さん自身が
その姿勢が真っ直ぐと感じていたり
姿勢が崩れていないと感じたり
姿勢が崩れているかどうか、なんてことを気にもしていないとしたら

セラピストがその姿勢を修正して、

”ここが真っ直ぐですよ”

というアプローチはどれほど意味があるのでしょうか?


患者さんの感じている身体と、
それを外見だけで修正し”真っ直ぐ”と言うセラピスト

患者さんはリハの先生の真っ直ぐという姿勢は歪んでいると感じるかもしれません
そうすれば患者さんは混乱してしまいます。


なんで姿勢が崩れているのか
どこの身体部位や感覚モダリティを頼りに患者さんは姿勢をとっているのか

なんてことを考えるのも大切なことかもしれません。


患者さんの身体を制御するのは患者さん自身です。

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先入観は敵?!

自分に起こる全ての事は
100%自分の責任

by 斎藤 一人


本日は後輩の患者さんを代わりに担当させてもらいました。

右片麻痺のある方で、数年前にうちが担当していました。
今回また発作が出たとのことで転院してきました。

後輩からは
麻痺側の下肢が支持できないんですよ…
歩行練習しても麻痺側下肢が出ない…


と言われ、実際にその患者さんのもとへ。


注意障害もあり、また一つ一つの情報処理に時間もかかり意外にぼーっとしてる感じの方なんですが

”こんちわ~Aさん!”

なんて声をかけると、覚えていたようで、名前を呼んでくれました!
嬉しい限りですね。


ということで数年ぶりにその方の動きを診せて頂きました。

実際に自分が担当していた頃には(多分かなり昔のブログでも何度も登場していた方のはずです)麻痺側への注意障害と、かなりの連合反応がみられ、動作もカチカチだったように思います。


が後輩からもちらほら聞いていたんですが、いざ診てみると、麻痺側の緊張が高まりにくい…
過度な連合反応も減っている…

ここで悩みます。これは良い反応なのか、悪い反応なのか…
前より確かに緊張は高まりにくい。でも高まりにくすぎやしないかと感じました。
発作の影響か…


そして下肢の支持性を診ようと立ち上がり・立位へ。

後輩の先生のゆう通り、確かに麻痺側の下肢は緊張もほとんど高まらず、股・膝は屈曲し骨盤は麻痺側に下がっていました。体幹は前傾し、骨盤も後方に引け、”く”の字に曲がっていました。

これだけ診たら麻痺側下肢の抗重力伸展が出現していない、と評価できますよね。
もちろん結果的にはそうなります。

でもそれは麻痺側下肢の筋出力だけの問題でしょうか?


うちは非麻痺側の下肢も屈曲していることが気になりました。しかもハムストリングスは過剰に緊張しています。

なんでこうなるんだろう?一旦坐位に戻り、体幹・骨盤の評価に戻りました。
ここでも非麻痺側はカチカチなんです。ハムストも…そして骨盤も常に後傾しており、体幹は前屈しています。

よいしょ、と非麻痺側の大腿部を持ち上げてみると体幹も後ろに倒れそうになります。非麻痺側のハムストを緩めての股関節屈曲は出現しません。

ってことはですね。この方の姿勢保持は体幹の伸展保持ができないために、骨盤の位置を非麻痺側のハムストで固定することで坐位の安定を維持しようとしているのではないか?と仮説を立てました。

この端坐位で出ているパターンが立位でも出現しているのではないか、つまり
①体幹の伸展保持ができず前屈してしまう
②そのために前方にバランスが崩れてしまうのをハムストリングスの緊張を高めることで骨盤の前傾(股関節屈曲)を制御する
というパターンでの姿勢制御となっていると考えられます。

体幹~股関節・膝関節を一塊にして動かないように固定してるんですね。

このような坐位・立位保持の戦略をとっているので体幹や股関節の伸展が得られることもないんじゃないかと考えました。
さらに非麻痺側で過度に股関節屈曲位で固定していれば麻痺側の股関節の伸展も得られにくいことでしょう…


ということで仮説の検証は体幹の伸展保持を介助することですね。自己の体幹の重みを支えられない分を介助してみました。そして非麻痺側も屈曲固定が学習されているので”あし伸ばして~”と声かけにて非麻痺側の荷重応答パターンを屈曲で固める、から地面を踏む力で伸びる、というパターンに変えてみたらどうか、と考え行いました。

そしたら徐々に非麻痺側は伸展するんですね。まぁ非麻痺側ですから運動機能的には下肢伸展活動は可能な訳です。そしたら本人も立位で安定することが感じられてきたのか。しがみついていた非麻痺側の手でつかんでいた手すりを自ら離したんですね。

そこで今度は体幹・非麻痺側下肢の伸展を保持した状態で、徐々に麻痺側下肢の伸展を促しました。そうすると初めて麻痺側下肢の伸展活動がわずかに出現してきました。

ということはこの患者さんの麻痺側下肢の筋出力不全は体幹の伸展保持・下肢の伸展活動が不十分であったことからより発揮できにくい状態にあったと考えることができます・


自分もですが、どうしても片麻痺、という先入観があると麻痺側の問題にばかり目がいってしまいます。でも実は自己にてコントロールしやすい非麻痺側を代償的に異常なパターンで姿勢制御をおこなっているために、より麻痺側の機能不全を助長している可能性もあります。

なんてことも考えられるのではないでしょうか。

久しぶりに片麻痺患者さんを診せて頂き、刺激的でした★

締め切りぃぃぃ!!!

世の中には幸福も不幸もない。
ただ、考え方でどうにでもなるのだ

            シェークスピア


本日をもちまして8月勉強会・懇親会の参加の受け付けを終了させて頂きます。

50名を超える参加、本当にありがとうございます★


明日以降の参加希望の先生方に関しては、キャンセル待ちとさせて頂きます。
できれば会場を広くしたりして対応する方法もありますが、50名以上の会場の予約は困難かと思いますので…

懇親会の参加も33名の先生方、ありがとうございます★うちも家庭の事情により最後までいることは難しいかと思いますが、ぜひぜひ色々皆さんとトークできればと思います☆

懇親会もこれ以上の参加は幹事の先生に確認をとったり、会場の広さの都合もありますので、本日で締め切りとさせて頂きます。今後の参加希望は幹事さんに確認してのお返事となります。


本当に多くの先生に参加頂き、ありがとうございます。うちとしても良いプレッシャーです★

今もスライド作りしてますが、
いかに分かりやすく
いかにイメージしやすく
いかに先生方それぞれに新しい発見・発想をしてもらい
いかに臨床に活かすか

につながるように自分なりに頑張っています♪

とはいっても、今回も自分は前座ですので(笑)
気楽に聞いて、考えて、ワイワイやってもらえるか、
2日間の勉強会の雰囲気を作る役割が
今回の自分の仕事かな、と思ってます!!


そして講師の先生方、
無茶なお願いを快くお受け頂きありがとうございます!!

1時間と短い時間ですが、刺激的な講義を期待しています!

あまり本気を出さないようにしてください(笑)

若い先生がパニックになりますので(笑)


ではでは8月22日まで楽しみに毎日精進していきます。

そろそろ勉強会当日のグループ分けも考えていきたいと思ってます♪

★8月勉強会・懇親会 参加の締め切り★

明日をもって8月勉強会・懇親会の参加を締め切りたいと考えています!

今の時点で参加者が55名、各日43名程度の参加となっており

現状でもとりあえず椅子は足りない状況です…

あまり増えすぎても収集がつきませんので
それ以降の状況はキャンセルの状況をみて

参加を受け入れるか考えようと思います。


ということでもし参加をキャンセルされる先生がいましたら
早めにご連絡を頂けるとありがたいです。


懇親会の参加も会場の予約もありますし
後輩の先生に幹事をお願いしてますので
明日までの受け付けと考えています。


ドタバタしていてすいませんが
よろしくお願いします♪

8月勉強会 懇親会

8/22 土曜
勉強会終了後

18:30~ 刈谷近郊にて

懇親会
の開催を考えています★

会場がとれれば、の話しですが…


ということでできれば参加希望の先生は今週末までに
”管理人にメール”または管理人の携帯メールなどで
ご連絡下さい!!

よろしくお願いします★

8月強化勉強会 詳細(7/17更新!)

大事をなさんと欲せば、
小なる事をおこたらず勤むべし。
小つもりて大となればなり。

         二宮尊徳 「二宮翁夜話」



【開催日時・場所(注意!土日と会場が異なります!)】

8/22(土) 13:30-19:30
       刈谷産業振興センター 306会議室

8/23(日) 9:30-16:00
       刈谷市民会館 101会議室



テーマ:脳と運動学習、ADL

★当日は実技のできる格好で来て下さい★

【プログラム】

22日(土)
 13:30-14:30 Posture&Touch
 14:40-15:40 第2肩関節の機能と評価
 15:50-16:50 運動学習
 17:00-18:00 歩行

★18:30~ 懇親会

23日(日)
  9:30-10:15 動作の見方と基礎 OTの視点から
 10:30-11:30 患者のニーズとリハビリテーション
 11:40-12:25 手の動き-つかみ動作
 13:30-14:30 Body image(内容変更の可能性あり)
 14:40-15:40 大脳皮質or肩(どちらか)
 15:50-17:30 寝返り・起き上がり  +時間があれば復習


*講師の先生の都合により予定を変更しました。まだ変更の可能性もあります…

現在、参加のご連絡を頂いている先生は53名います。

毎度毎度たくさんの先生にご参加頂き本当にありがとうございます。

土または日のみ参加の先生もいらっしゃるので
土日それぞれに40名程度の参加となっています。

この人数に加え講師の人数もいるのでまた会場は人だらけの予感です…

会場の広さもあり、そろそろ人数制限をしようかと思っています。

参加を考えている方でまだ連絡をしていない先生がみえましたら管理人までメールをお願い致します。

参加費は1500円/1日で考えています☆
両日参加の先生は3000円です。
会場費用やらプロジェクター準備費用やら資料の印刷などでお金がかかりますのでご了承ください。
*もちろん講師の先生は参加費は必要ありません!!


本当に内容盛りだくさんです♪
楽しみすぎますね!!

また詳細が決まり次第更新しまっす!!

臨床に向けて Postureをどう考えるか

明日なさねばならないことがあったなら、
今日のうちになせ。

フランクリン 「貧しいリチャードのアルマナック」



昨日はうちの小学校~高校まで一緒だった親友の結婚式に出てきました。

高校の時は家が近いこともあって毎日のように色々語り合ってましたが、お互い働きだしてから、年に一回会うか会わないかくらいになりました。

それでも半年に一回ぐらいメールすれば、十分って仲ですね。

そいつも今医者として、現場にそして海外の論文や海外の学会で発表しているようです。
自分もそうですが、仕事や勉強ばかりにならないようにしていきたいですね(笑)



ではたまには臨床的な話しでもします。

スライド作りで8月勉強会では講師は基本1時間で講義・実技を完結するように考えています。

今のところ参加は43人の先生のご連絡を頂いています(講師を除いて…)

本当にありがとうございます。しがないセラピストの思いつきで始めた勉強会ですのに


また大パニックの予感ですね。

*いくつか前のブログでもお願いしましたが、前回初めて来られた安城の整形の病院の先生方、まだメールが来ていません。もし来られるようでしたらブログ右上の”管理人にメール”よりご連絡下さい。返信がなければこちらにメールが届いていないと思って下さい。



一時間で何をしようか、多分実技は時間いるだろうし、じゃあ2,30分で講義をしないといけないし、若い先生も多いからどんな内容をどう伝えたらいいんだろうか…なんて考えてる次第です。

ここが難しいんです。若い先生向けに丁寧に説明しすぎると時間がかかりすぎてしまい臨床応用まで話しが持っていけないでしょうし、そこをすっとばすと今度はパニックになるでしょうし、そもそも経験年数がそこそこある先生も参加されるので、その先生方にも刺激になるようなものをうちは作りたいですし…

何てジレンマにさいなまれております(笑)


特に若い先生方、解剖・運動学はある程度勉強しておいて下さい!教科書に載っていることを勉強会で話すよりは、その教科書に載っていることだけでは解決できない問題、その知識をどう臨床の患者さんに活かすか、という部分に自分は焦点をおいて話していきたいので★


ということで自分はposture&touchで講義をさせて頂きますが、

勉強会にみえる先生の心の準備/予備知識として
自分が姿勢をどう考えているか、の概要を
少しブログを使ってお伝えしとこうかと思います。

そしたら当日少しはすんなり話しが理解しやすいかと思いまして


・姿勢は身体と脳、そして環境との相互作用(interaction)の結果である


よく勉強会で自分は良く、運動は身体からの情報と、それを脳内で情報処理をした結果でしかない、だから目に見える運動を修正するのではなく、なぜそのような運動が起こっているのかを考える必要があるのではないか、とお話してきました。

姿勢も一緒だと思っています。

あとはやはり環境からの影響も受けるでしょうね。周囲の視覚的な情報や音、狭い空間なのか広い空間なのか、周りに人がいるのかいないのか、人が患者さんのすぐ近くを歩いたり走ったりできてしまう環境なのか。

また脳も認知的な側面、心理的な側面があると思います。
認知的な側面はBody imageやsensory、痛み、注意、支持基底面の認識などがあります。
身体・認知的・心理的側面はいずれもBody imageに影響があるとうちは思っています。
Body imageをはじめ認知的な側面に関しては、過去のブログなどを参考にしてもらえるとありがたいです。


心理的な側面としてはセラピストに対して協力的な感情を持っているか、好き・嫌いなどの感情があるか、セラピストを信頼しているか、夜あまり寝れず眠いとか、お腹が減っていて昼ごはんの時間が気になるかなどなどですね。



そんなこんなの色んなことが集約されて”姿勢”に表れている、と自分は思っています。だから関節alignmentを観察し、外見が真っ直ぐに、左右対称になっていればいいか、というと違うんじゃないの?!って思ってしまいます。
見た目は真っ直ぐであっても、動いたらそれが戻ってしまえば何のための治療やねん、って話しでしょうし(笑)患者さん自身が先生がこれが真っ直ぐ、ってゆうんだから真っ直ぐなんだろうな、なんて思っていたらそれは良いアプローチと言えるのでしょうか?

姿勢が非対称ではなんでいけないのか、ってことを考えないといけないと思います。
もちろん荷重量の問題から一側下肢の負担が大きくなるでしょうし、脊柱も変形が進み腰痛が出てしまうこともあります。歩行でも左右で仕事を分散できないために必要なエネルギーが大きくなり非効率になってしまうこともあるでしょう。

人は地球に身体のどこかを着けて生活しています。座っていても、寝ていても、重力と、必ず支持面が存在します。
姿勢が非対称、ということはその支持面を上手く利用できていない、利用しようとしていない、とも考えられます。姿勢を骨のalignmentだけで考えるだけでなく、支持面をどう使っているか、という視点から考えてみてもいいかもしれません。

その患者さんのBody imageも影響します。知覚しやすい部分、自分で力を入れやすい部分 - つまりは患者さん自身が意識しやすい場所だけで
動いてたり、姿勢保持をしようとしているかもしれません。

そう考えると、例えば背臥位の姿勢と端坐位、立位などの支持面の使い方、からその患者さんの共通点が見つけ出せるかもしれません。意外に利用する支持面のパターンや身体の使い方に共通点があります。
姿勢が変われば骨alignmentは必ず変化してしまいます。だからalignmentを観察するのはアプローチするためのヒントになりますが、それだけでは背臥位では対称になったけど、端坐位や立位では崩れてしまう…なんでだろう?何てことになりかねません。

その患者さんは自分の身体をどう動かしてるんだろう、どうやって寝たり・座ったりしてるんだろう?
自分がその患者さんになったとしてそんな姿勢をとる、ことにはどんな意味があるんだろう?って考えられるようになると臨床が楽しくなるかな、と自分は思っています、勝手に(笑)


Can you imagine patient's body?




脳科学の壁

科学は前進するが、
人間は変わらない。

ベルナール 「随想」


前々回のブログで紹介した、”脳科学の壁”面白いです。まだ読んでる途中ですが…

かなり一般の人にも馴染んできた脳トレや脳科学、という言葉が浸透しているように思います。
でも多くのことがまだまだ実際の脳科学で解明されていることとは間違った情報が伝わっているんだよ、ということに警鐘を鳴らしているというような内容です。

脳の血流が増すと、脳に良い、なんてことは常識のように思われています。

でも学習が進むにつれ、血流が低下する部分も存在します。


前頭葉の一部は新規の学習時に血流が増します。しかし学習が進むにつれ、その活動は初期に比べると低下していきます。より脳を経済的に使おうとしているからかもしれません。

と考えると、様々な研究文献などを読んだ時にも、分かることはあるタスクを行うと、特異的に血流の増加する部位はここである、ということを示しているだけ、なのかもしれません。


そしてその血流が増加することが良いこと、とは言い切れない、ということです。
無駄に働きすぎている可能性もあるかもしれませんから…


もちろん研究者の先生方は研究デザインを工夫され、できるだけ正確なデータが得られるように工夫しています。


ただ脳の神経ネットワークは非常に複雑で一つの神経細胞には数千個のシナプスがくっついています。そのシナプスの興奮・抑制の足し算・引き算の結果、閾値に達していれば生理学で習った脱分極が起こりニューロンの電気的な活動が起こります。

ということはfMRIなどで活動がよくみられる部分がある、ということはその部分の神経細胞にシナプスを送っている神経細胞の活動がある、っていうことですよね、そしてのその神経細胞にシナプスを起こっている………って考えると途方もないことが起きていると思われます。


そしてfMRIで活動がよくみられている部分以外は活動していないのか、そんなことは決してありません。あくまで血流の変化が少なかった、というだけで神経細胞は働いています。血流がなければ神経細胞は数分で死んでしまいます。それではあっという間に脳梗塞になってしまいますよね。

一番活動が目立つ部位はもちろんそのタスクでは必要だと思われます。でも他の部位は大切でないのか、と言われると他の部分も必要だと思います。

脳は一部の活動で身体・精神活動を行っているのではなく、様々な部位の情報のやりとりによって機能しているすごく広大なネットワークを持っているようです。


ん~まだまだ勉強が必要です、自分。


まだまだ、脳は答えが分かりません…だからこそ勉強しないといけないですね★


だけどそんなことばかり考えて目の前の患者さんを置いてけぼりにしてはいけないと思います。
まずは患者さんを中心に考えていかないといけないですね。

患者さんの帰る先だとか、その時の家族の方の介助の有無や介助量であったり、その人の退院してからやりたいことであったち…考えるべきことはたくさんあります。

それこそ、科学は前進しても、その患者さん自身、人間は変わらないと思います

バイオメカだとか神経科学だとか、こちらの知識で勝手に決め付けてしまえば、その患者さんに必要なことのほんの一部しか見ることはできないかもしれませんね。もちろん重要なんですが…
あくまで知識は患者さんのために使うものであって、患者さんの退院やその後の人生をよりよく援助するためのツールでしかないと思う今日この頃です。

後輩のブログ…そして高次脳

仕事が楽しみなら人生は極楽だ。
苦しみなら地獄だ。

       ゴーリキー 「どん底-一幕」



3年目の後輩がブログを始めました。

↓↓↓

connect to XX




うちよりもよ~勉強してるし、何よりアグレッシブな奴です♪


近いうちにBridgeでも講義してもらおうかと思っています★

いい刺激をいつももらっています☆
こんな仲間が増えると楽しいですね。


たまには臨床的なことも書こうかと。

今、他の病院のPTから患者さんについての相談を受けています

もちろん細かいことは書けませんが
病識がなく半側空間無視(USN)、注意障害があり
動けるんだけど職場復帰は難しい、
というよな患者さんだそうです。


いわゆる高次脳機能障害ですね。

よく勉強会で高次脳機能障害、って評価しても
実際はその部分に対してどうアプローチしたらいいか分かりません…
なんて声をよく耳にします。

よく本や文献でも高次脳機能は評価方法や点数をつけることがあっても
じゃあ実際にどんな風にアプローチすべきか、という部分はあまり書いてないように思います。

そもそもなんでそのような症状が生まれているか、というメカニズムが
最近少しずつ解明されてきている段階なのか…


病識が欠如している、とか半側空間無視とか注意障害とか…


注意障害ってすごく曖昧です。よく使いますが…

・注意を向けるべき対象があっても、その注意を持続できないのか
・注意を向けるべき対象があっても、その他の刺激があるとそちらに注意が向いてしまうのか(その場で不必要な情報に対する注意が抑制できないのか)
・注意をむけるべき対象の優先順位がつけられないのか
・対象があったとしても、そのどこの部分、どんな要素に注意を向けたらいいのかが分からないのか(失行でもこのような現象が起こります)
・姿勢の安定性を保てないがために姿勢保持に必死で、その他の情報に注意を向けることができないのか。実際に注意を向ける能力があったとしても。

USNも身体イメージとの関連があるのか、ないのかでアプローチも変わります。身体イメージはその周囲の空間との関係性で成立する部分もあるようです。自己の身体で影響を及ぼすことのできる範囲(例えば手の届く範囲)から得られる視覚情報と手の届く範囲を超えた視覚・聴覚刺激とは活性化する脳の部分が異なるらしいです。つまり手の届く範囲の視覚情報はそれをとったり、操作したりする”運動”と密に関連しており、遠くの空間では自己の位置の変化や移動を認識するために働いていたりします。

こう考えれば、身体失認がそもそも存在していれば、失認側の視覚情報に対する注意は向きにくくなるかもしれません。となればそれに対するアプローチは自己身体を感じられないこと、に対してアプローチする必要が出てきます。

身体失認であれ、USNであれ根本的な問題は
失認をしてそちら側の壁にぶつかったりする危険があるからではないと思います。

自己の身体の一側がどうなっているか分からない
一側の空間が見にくい

ということもまだまだ現象です。

そもそも上に書いた現象にさえ当の本人は気付いていない
こともあります。
自己の身体の変化に気付いていないことが今回の患者さんであれば
病識の低下につながっている可能性もあります。

なんてことも考えられるかもしれません。
そうしたら少しはアプローチの方向が見えてくるかもしれません。
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