2011年12月の記事 (1/1)

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脳卒中の方から学ぶ

自らの強みを知り、それをいかに強化するかを知り
かつ自らのできないことを知ることが継続学習の鍵である。

    P.F.ドラッカー(アメリカの経営学者・社会学者)



ツイッターで、片麻痺となった方とやり取りする機会がありました。

その中で多くのことを気づくことができたので書こうと思います。



管理人:

体幹の機能評価、SIASやTCT,FACTなどどれも課題の成否や随行度で点数化する
重症度を分類し、可視化できることはデータ処理には良いが、
患者さんそれぞれにその課題がどうしてできないか、という原因は異なる。

重症度が分かれば治療介入ができる、訳ではない。どの評価法もそうかも。

そういった評価法は、重症度が重いから歩けません、
なんてゆう都合の良い言い訳に使うのではなく、
そのできない課題に含まれる様々な要素を検証し、
その要素にアプローチした後、変化するか、
といった仮説検証、効果判定に利用すべきだと思う。



Aさん:

脳卒中の後遺症のリハビリの重症度は
当事者本人の障害への意識の違いによるところが大きいと感じます。

恐怖心が体の動きをストップさせます、
麻痺側の手も足も存在しているのに感覚がなく
自分の意識で動かせる範囲が少ししか無い為に

やれば出来るのにようしません。



管理人:

お返事ありがとうございます。
本人の心理面がやはり実際の運動の参加に影響するのですね。
そこにはやはりある程度動くだけでは、
自然な参加にはなかなか結び付かない、ということでしょうか?



Aさん:

脳卒中後の障害者は生活の中のリハビリが全てだと感じてます、
ですから、重要なことは

当事者本人が出来ない事をあきらめない事が日常生活のリハビリに繋がります

自分の意識を変えることで出来なかった事が
出来るようになった事がいっぱいあります。


専門職の支援者の方にお願いしたいことは

あきらめない気持ちの継続方法とトライする勇気の引き出しに
ご協力して頂ければ嬉しいですね

フィジカルアドバイスは真剣に聞いています、

決してあきらめてはいませんのです。




という内容でした。

セラピストが諦めてしまえば、患者さんは自分独りで生活や動きを良くするための答えを探さないといけなくなります。

そして退院すれば毎日いるのが当たり前であったセラピストはそばにはいません。

その中でどう脳卒中になった方が自分の生活の中で自分の麻痺した身体を思い通りに少しでも使えるようになるのか?までを見据えて入院中から関わる必要を感じます。


そして、Aさんもおっしゃられたように、本人の意識がすごく大切だと思います。
あきらめない、ということは言うことは簡単だけど、
あきらめないためには、少しずつでも改善している、という実感をしてもらえないといけないと思います。

頑張っているのに何も変わらない、となればどうしても精神的なストレスになってくるでしょうし、
良くなる、という期待も薄れてきてしまうのではないでしょうか。

いわゆる学習性無力感ですね。

それなのにこちらや周囲の人々がただ、頑張れ、というのは本人の負担を増やしてしまうだけなのかもしれません。

患者さんが毎日の生活の中で、自分の身体が良くなる方向に変わる実感があって初めて、期待が生まれさらにモチベーションがあがったりするのではないでしょうか。

そのような関わりができるような
セラピストに僕はなりたいです。
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体幹の役割

目標が高くなれば意識も高くなる。
ひとりができるようになると、
皆ができるようになってくる。

           室伏広治(ハンマー投げ)



1月勉強会、30名程の参加を頂いています★
ありがとうございます♪


ご参加をお考えの方は


こちらをクリック



ということで、
今日のテーマは体幹の役割です。

これは
2/19に講演させて頂く、
ASRINでの自分のテーマです。


自分の考えをまとめている最中で、
混乱しないために、記事にしていこうと思っています。


当日の資料作りのためにも、
分かりにくいところ、ご意見など、
コメント頂けると幸いです。



ではでは本題に。

【体幹の役割】
①胸郭~骨盤をつなぎ、力の伝達・吸収を行う
②手足の運動が円滑に目的を遂行できるための基盤となる
③頭頚部が安定した視覚・前庭情報を取り入れられること。


①、②は役割が重なる部分もあります。

①胸郭~骨盤をつなぎ、力の伝達・吸収を行う

胸郭~骨盤間の力の伝達は、寝返りや起き上がり、投球動作のように、身体上部の動きや力が下部に(逆の場合もありますが)伝えられる、という”つながり”を持つことです。

片麻痺や廃用の患者さんではこれが上手くできず、手で引っ張るけども骨盤が回らない…、といったことがあります。投球動作も同じですが、腰の捻りを上手く上部体幹へと伝え、上肢へと伝えることで球威が増す(はずです)。


力の吸収はAPA(先行姿勢調節機構:Anticipatory Postural Adjustments)が分かりやすいでしょうか。
上肢を挙上する際に先行して体幹筋が収縮し、体幹が前方へと引っ張られないように準備をしておく、というような感じですね。

歩行では、立脚初期~立脚中期にかけ、体重が急激にかかる際、足底から下肢を伝わり、その力が骨盤を突き上げるように働きます。でも自分たちは骨盤を大きくグラつかせることなく、その下肢で支持し、反対の下肢が振り出せるよう、骨盤を安定させています。

それはその衝撃を腹圧と脊椎構造により上手く吸収している、とも考えられます。



②手足の運動が円滑に目的を遂行できるための基盤となる

教科書的には四肢の運動の基盤となる、ことです。これは前述したAPAにもいえることです。
空間で手足が動く際の重さや慣性力を上手く吸収し、かつ支持面に対して安定した胸椎~骨盤(端座位では臀部、立位では足底)のつながりを持つことで、スムーズな手足の動きが可能になります。

そして体幹はただ姿勢をある位置の留める、ためだけではありません。
行為は動的です。端座位のリーチングにおいて、上肢だけで届かなければ、体幹を傾け、回旋することで目標物に達します。体幹は保持するだけでなく、支持面に対し骨盤~胸郭のつながりを保ちながら、その動作に参加することもあります。

片麻痺や下肢整形疾患の方ではそれが顕著に現れます。上肢の重度麻痺であれば、上肢の挙上を肩甲骨を挙上したり、体幹を側屈して、挙げようとします。下肢の麻痺は筋発揮の低下があれば歩行で骨盤を挙げたり、体幹の振りを使って下肢を出そうとします。ある意味、体幹の参加です。


③頭頚部が安定した視覚・前庭情報を取り入れられること

安定した視覚・前庭情報…曖昧なのでもう少し説明します。

重力下では体幹機能は頭頸部の正中位保持を助けている。
頭頸部はあくまで自己身体が移動した際の視野流動、オプティカルフローや前庭系の加速度の感知により自己身体の状況や環境の中でどう自己身体が動いているかを受動的に感じとるセンサーだと思う。

頭頸部は重力下において自己身体がどうなっているのか?
どの程度、どれくらいの速さで動き、傾いているのかを感じ取るための役割が大きいと思う。

その役割を保つための働きとして立ち直り反応が存在していると思う。

だから端坐位で重心を一側に移した場合、単純に対側に側屈するのが立ち直り反応、という訳ではなくて、あくまで頭頸部・肩甲帯を水平位に戻す、または保持することが良い立ち直り反応と考えてます。

肩甲帯を水平位に保つ、というのは例えばスガキヤのラーメンをお盆に載せてテーブルまで移動しながら運ぶ際に、身体の動きとは独立し、汁をこぼさないように制御する上肢の運動の自由度が保障されているということ。

そのために立ち直り反応は支持面~下肢~体幹レベルの働きで自己身体のバランスを制御できる必要があると考えています。

若いセラピストが立ち直り反応や脊柱のバランスの改善を促すために坐位で左右の重心移動を行う場合、
ただ脊柱の対側への側屈を観察していることが多いように思います。

でもそれを頚部の対側側屈や肩甲帯の挙上などの過剰努力で遂行している場合、
見た目は似ているけど、そこに本来の頭頸部や肩甲帯の役割は発揮されないことになる。


そして見た目は良いから、それをセラピストがいいよ!なんてゆうてしまうと、患者さんはそのパターンが良いんだ!と勘違いし、さらにそれを強めてしまう。

でも結果的にそれは頚部・肩甲帯でのコントロールなため、結果的に体幹機能は改善されず、立位や歩行など、たの場面での体幹の働きにはつながらないことも多くあるように思います。

それは体幹の反応を改善するリハビリではなく、ただ立ち直り反応っぽい動きを頚部・肩甲帯で代償する練習、になっているのかもしれません。

実際に臨床では脳卒中や下肢整形疾患患者さんでも、
下肢での重心移動能力を失った患者さんは頭を動かすことで本来受動的に用いられる視覚、前庭情報を能動的に変化させることで重心移動をしていると錯覚する。

それが日常的なパターンになることで、下肢の機能は使われないまま、頭部を傾けるために体幹が使われる重心移動パターンが学習される。



説明が分かりにくいですが、
自分の考える体幹の役割は頭部をセンサー機能として活用できる能力を保障するために働くことです。
この代償パターンは頭部を積極的に動かし、視覚・前庭情報の変化から自分の動きを感じようとするために体幹を動かしてしまう、ということが問題な訳です。



ということで今日はこの辺で。

体幹を説明するためには体幹にくっついているもの…全ての役割を考えないといけません。

それらの役割を円滑に果たすために体幹は頑張っています。

それらの役割を考えずに、体幹だけを治療しても、頭頸部・四肢の役割は果たせないかもしれません。


そして体幹は意識下での制御が多い部位です。
自分の目で体幹の動きを見ることはできません。
四肢遠位部とは違って。

そこが臨床においてすごく難しく、重要な所です。


言葉で説明しても上手くできない…

さらに上手くいったとしても本人が視覚的に確認できない…

これが体幹の特徴です。

また気が向いたら続きは書こうと思います★

最後までお付き合い頂きありがとうございました(__)

1月勉強会に向けまして…

必要なのは、絶対100パーセント成功するという思い込みではなく、
絶対成功する、させてみせると自分で信じることである。
要するに「思いは真実になる」ということを、
自分で自分自身に信じさせることである。
自信過剰なくらい自分で信じることである。

          藤田 田(日本マクドナルド、日本トイザらス創業者)


1月Bridge、現在25名程の参加のご連絡を頂いております★

急な日程の決定にも関わらず、本当にありがとうございます(__)


ご参加をお考えの方は


こちらをクリック



1月の勉強会はできるだけ、参加される方に伝わりやすく★

うちの講義なんかより、
実際の患者さんの動画を見て、
うちがどこを見て
どんな仮説を立て
幾つかでた仮説をどう検証し、
問題点を絞り込んでいくのか?

その問題点をどうアプローチし、
さらにアプローチ場面だけでなく
病棟や退院後までその効果を持続するために
どんな自主トレを提示したり
どんな関わりをしていこうと考えるのか?

なんてことを一緒に動画を見ながら
お伝えできればと思っています。


後輩に頼んで、
脳卒中、整形疾患の方の
色んな場面の動画を取ってもらっています。


それを当日、初めて見て実際に
観察から仮説検証、アプローチを考えていこうと思います。


先に言っておきます!!

成功するか分かりません(笑)

ただ自分がいつも何を見て、何を考えてるか?
が伝わればいいのかとも思います★


その中で、皆さんが見て思った疑問を
その場でどんどん出してもらいたいです。

そこはなんでそう仮説を立てたんですか?
観察でどこを見てそう判断したんですか?

などなど…


その場で答えます!!


…………と自分に目いっぱいプレッシャーをかけてみる(笑)


では、お待ちしています!

実践できること

壁は、自分自身だ。

    岡本太郎


思ったより多くの方がご覧になっているようなので、
真面目に更新していきます(笑)



1月Bridge -実技祭りー
現在20名の参加連絡を頂いております★

本当にいつもありがとうございます!!!


参加をお考えの方は

こちら(←クリック)からご連絡下さい★


では今回のテーマ

実践できること…

やはり目の前の患者さんと毎日向き合うセラピストは
この部分が大切に決まってますよね。


その場で患者さんが変化できるきっかけを作ること

ここが大切だと思います。

その場で変化しないけど、1週間くらい前と比べたら良くなっている…

これは介入効果でしょうか?
自然回復でしょうか?
患者さんの努力でしょうか?

この場合、
僕は直接的な介入効果は少ないのでは?
と考えます。

介入効果は、やはりその場で変化するものだと思います。
介入したら変わらないといけないですから。


動きだけでなく、
もしかすると
患者さんの言葉の使い方や感じ方、表情、モチベーションなど
何かが変わるはずです。

その辺りのわずかな変化も見逃さないことも大切です。


そんな実際の臨床場面で
患者さんに触れないことは
ほとんどないのではないでしょうか?

そしてその触れ方でも
患者さんの受ける影響などは変わります。


そんな話しを昨日、名古屋の病院で講演してきました。

まぁ講演というか、9割実技でしたけど…(笑)

事前に下の配布資料を参加される方に
読んでもらうようにお願いしていました。

ご興味のある方は、下の

運動学習のためのタッチ(←クリックするとPDFが開きます)

をご覧下さい。


本当に、こんな名もないPTに講演の機会を頂きましてありがとうございます。
声をかけて下さったボス、
参加された方々、バイザーとしてご協力頂いた方々…

ありがとうございます★


テーマは
「運動学習のためのタッチ」でした。

昨日の病院は若いセラピストの多い病院だったので、
治療的なハンドリングどうこうより、
まずは触れることがどんなことなのか?

なんで触れる、ということを
そんなに意識しないといけないのか?

を身を持って知る、きっかけになればというのが
狙いでした。


最近、Bridge勉強会や自分の講演では、

必ず、実技を取り入れています。


それは…やはり実践能力を高めるためです★

知識だけで患者さんは良くなりません。

知識をいかに臨床に結び付けるか
患者さんの改善の役に立つよう変換するか

という実践能力が臨床では必要になります。


今回はタッチ、
特にタッチするのではなく、されることを大事にしました。

触られ方で、受け手の経験は驚くほど違います。
見た目は同じでも、受け手によって感じていることや
感じている場所すら違うこともあります。

わずかな力の強さや方向、速さでも
受け手は楽、感じたり
押されている、引っ張られるという感じが生まれます。


だから、自分たちの触り方によっては

患者さんに不必要な外乱を加えてしまっていたり、
不必要な部分に注意を向けてしまっていたり、
バランスが崩れそうな感じばかりに注意が向きやすくなったり、
何をされているかよく分からなかったり…

なんてゆう経験をさせてしまっているかも、
ということに気づいてもらうきっかけになってもらえればと思いました。


1月のBridgeでも同じような
実技の練習をしようかな、と思っています★

楽しみに♪

1月Bridge実技祭りの参加受付

やればできる。できないのはやらないからだ。
飯田庸太郎
(三菱重工業社長)



急きょですが、
嫁の許可が出ましたので開催します!!



日時:

1/15(日)
9:30~15:30


場所:
刈谷市中央生涯学習センター
501・502研修室

テーマ:

実技祭り

~管理人によるクリニカルリーズニングとアプローチの実演+午後はグループで実技~


です!!



【参加希望の方】

■メーリングリストに登録されている方:
 
 お送りしたメールの最後にある”出欠確認”から参加の可否をチェックして下さい



■メーリングリスト登録されていない方:

 ブログ左上の”管理人にメール”より

 ・件名:1月Bridge参加
 ・本文に 氏名・職種・所属・経験年数

 を記載し、送信して下さい!


 尚、参加受付はこちらからメールを差し上げます。


★参加者が多い場合は先着順とさせていただきます。


ということで、日にちも少ないですが、開催させて頂きます。


当日は午前中は管理人のデモンストレーションとして
実際に参加者の誰かを評価するか、ビデオで症例など観ながら

・どこを見て、どう考えるのか?
・どのように仮説を立て、実際にどう検証するのか?
・効果判定を何を基準に、どこを評価して行っているのか?
・実際のアプローチにおいて、何を感じ、何を目的としているのか?

といった点を実際に皆さんの目の前で提示しながら行うつもりです。


説明や何をどうやっているのか、など参加者の方からの質問をリアルタイムで受け付け、
その場で質疑応答を行いながら…


というドMな企画(笑)


まぁ自分へのプレッシャーですし、
自分のこれまでの臨床の積み重ねで何ができるのか?

という自分の成長のためです。



最近、よく言っているように、
知識が知識のままでは、患者さんの役には立たない。

臨床場面で実践できてこそ、知識には意味が生まれる、と思います。

その臨床で実践するために、何を見て、感じるのか、
患者さんや被検者の一つ一つの変化にどのような意味があるのか、
何を基準に仮説・検証や効果判定をするのか?

を自分の未熟な見方ですけど提示できればと思います★


そして午後は、
グループでの実技練習をします。

午前の自分のデモンストレーションの中で
生まれた疑問などを実際に実技で検者・被検者になり感じ合えればと思います。

自分の身体で分からないことは相手に伝えることはできません。

自分が触れることで
相手がどう感じるのか?分からなければ
患者の変化は、
自分の意図とは違うものになってしまうはずです。


できるだけ小さなグループで、
そしてそのグループの中で
経験年数の多い方が、若い子に伝える。

言葉だけで説明するのではなく、
実際に触れて感じてもらう、
ことを大事にしたいと思います。


説明ができても、説明していることを
相手が感じなければ
それはただの屁理屈です。

ではでは
ご興味のある方の参加をお待ちしております!

エビデンスでは、計り知れないもの

アンテナをはれ!
勉強は楽しんでやるものだよ

        盛田昭夫(ソニー創業者)



12/3,4と神戸に神経系のPT学会があり参加してきました。
今話題の川平法の川平和美先生の講演があったからです。
今回の学会では2つの面白い講演を聞くことができました。

川平先生の講演「片麻痺回復のための効率的な神経路の再建/強化法を考える
 -促通反復療法の理論と効果について-」

そして
NHKでも放映された
相澤病院の大塚先生の講演
「急性期からの脳卒中リハビリテーションへの挑戦 -新たな発見と今後の展望-」


この2つの話しが自分の今後の片麻痺の機能回復を整理し、考える良い機会になりました。


大塚先生の講演は、近年の脳卒中リハに対するシステマテックレビューなどから、様々なリハビリの介入方法に効果についてお話がありました。

このレビューに関しては以下のブログでも分かりやすく説明されていますのでご参考に

脳卒中運動麻痺に対する効果的なリハビリテーションとは?


このレビュー
Peter Langhorne, Fiona Coupar, Alex Pollock:Motor recovery after stroke: a systematic review. Lancet Neurology Vol.8 August 2009. 741-754.
を入手することができたので、また英語の勉強も兼ねて自分で読んでいこうと思っています。


また原文を読んでいないので理解が不十分なことも多々あると思いますが、
講演から自分が思ったことを書こうと思います。


川平先生の講演での重要なポイント:

・片麻痺の回復には反復し、運動パターンを実現させる下行路(皮質脊髄路)を強化する。その神経路は興奮の伝達のみで強化される。

・治療では末梢からの入力よりも大脳皮質からの出力を意識すべき

・麻痺があるのに正常歩行はありえない。健側支持を優先し、2動作歩行での滑らかな重心移動を目指すべき。麻痺側での姿勢制御はあり得ない。


という3つですかね。川平先生は自身も臨床に立ち、どうしたら片麻痺を治せるか?と進んできたDr.
だから研究室のDr.といより、現場のDr.という印象。

ポイントの3つですが、すごくシンプルです。

確かにどんなに感覚刺激を入れても、認知過程が変わったとしても、出力される運動が分からなければ、運動麻痺の回復とは呼べないはずです。そして神経回路網を変化させるのも、どれだけ出力をするかが大切、ということですね。分かりやすいです。

ただ3つ目の健側支持、麻痺側下肢での姿勢制御はあり得ない、という意見には会場からも賛否両論ありました。確かに自分も麻痺側下肢の姿勢制御はあり得るんじゃないか?と思っているので。

これも正常と呼べるほどの…姿勢制御、という意味合いを含んで川平先生はおっしゃっているのかもしれません。

ただ川平法もただ運動を繰り返すだけ、ではなく筋への反復振動刺激などで脳卒中で失われた相反神経支配なども考慮しながら行っていたり、免荷式トレッドミルも反復運動刺激を入れながら行っていたりと、ただ寝て座って単独の関節運動を繰り返す、というイメージとは違った部分も発見できました。

正しい運動を繰り返し、大脳皮質からの下行路、神経回路を強化することで運動回復を果たす、ということが主要な考えなのかな、と自分は思いました。


自分の臨床的な考えは、正しい関節運動を繰り返す、というような方法はとっていませんが、患者さん自身が自分で運動を出力できるようになってもらう、ことは共通しています。

ただ感覚入力に注意を向けたり、感じることが大切なのではなく、動くために必要な感覚情報を感じ取り、患者さん自身で出力できるためのコツを掴んでもらう、という感じで行っています。
リハビリの時間で繰り返すのではなく、患者さん自身がリハビリの時間以外でも患者一人で再現できるように関わっています。

大きくは方向性としては間違っていないと自分では思っていますがどうでしょうか。



続きまして相澤病院の大塚先生の講演です。多くの知見を踏まえて今後の急性期脳卒中リハの展望を分かりやすく聞くことができました。

現在のエビデンスとしては

・上肢:CI療法、筋電バイオフィードバック・イメージトレーニング・ロボスティクストレーニング
・手指:統計上有意な介入方法はない
・バランス能力:課題反復・バイオフィードバック・バランスマットなど可動支持面での訓練
・歩行:エアロバイクなどの心肺機能向上のフィットネス・高頻度リハ・課題訓練

が現在立証されている介入方法のようです。

特にバランス能力や歩行についてはニューロリハ的な介入より、高頻度での反復した課題訓練が優勢である印象でした。

この辺りからも脳卒中リハの介入効果はまだまだ麻痺の改善というよりも、課題の反復による動作の効率化による動作能力の改善と言えるのでしょうか。


ただ大塚先生の話しの中でも皮質脊髄路の話しが出ていました。
急性期の障害側の皮質脊髄路の興奮性と、上肢機能との相関が高い。

だからこそ急性期脳卒中リハの目的は
単なる合併症や廃用の予防にとどまらず、

残存した皮質脊髄路をどう刺激するか、が大事だとおっしゃっていました。
ただ意識レベルが低い方もいる中でどうするか?はまだこれからの検討課題だとのことです。


確か臨床脳波かなんかに論文ありましたけど、
やはり麻痺の機能回復には皮質脊髄路がどれだけ残っているのか、が重要だとありました。

そういった点からもやはり脳画像の読影能力は予後予測にも役立つかもしれません。


そしてあとはチームアプローチの重要性を訴えていました。

システマテックレビューでも、
・患者の自立を向上させるための他職種が連携した脳卒中ユニット
・患者の自立を向上させるために行う早期退院サービスの調整

の有効性が言われています。

リハで運動機能の改善を図り、さらにそれを病棟でもしっかりと麻痺肢の出力機会を作ることが大切でしょうか。



ということが言われていました。

そして両者が言われ、また他のブログや論文でも言われていますが、
ボバースや認知運動療法などいわゆる神経生理学的アプローチは
他の治療より優れているとは言えない。十分なエビデンスはない、とのことでした。


ボバースや認知運動療法を擁護する気はないですが、僕が目にしてきたセラピストでは実際に患者さんがびっくりするぐらい変化するのを目の当たりにした経験があります。

ただそれはほんの数人でしかなく、同じコースに出てもレベルは本当に様々な印象です。

そしてボバースも認知も理論でしかなく、どの患者さんに対しても同一の方法をとる訳ではありません。
科学性を証明するには非常に不十分な各セラピストの知識・技術・能力に応じた介入方法。

だからこそ、全般的に応用できる、という一定の効果を上げるには至っていないのかもしれません。


いわゆる神の手や崇拝されるセラピストはハンドリングなどの介入の中で、上手く脳を活性化できているのかもしれません、がそのハンドリングはそのセラピスト自身しか経験できず、再現できないものなので科学的に立証するのは難しいのだとも思えます。

もちろん麻痺を治せる、というのが一番です。現在効果が立証されているリハビリを導入することは、最低限の効果を保障する、という部分では必要なことだと思います。若手でもベテランでも差がなく、ある程度の効果が出る、とされている方法を導入することは大切です。患者さんが受けるリハビリの平等性を考えれば。


でもリハビリは人対人でできています。そこには心があり、思いもある。ハンドリングといった触れる中で、人としての触れ合いやぬくもりなんかも大切なことではないでしょうか。会話などコミュニケーションの中で、抱えている不安などが解消することで、モチベーションが変化することでもリハビリの帰結やリハ終了後の患者さんの残された人生に向かう思いも変わるのではないでしょうか。きれいごとかもしれませんが。


エビデンスはどんなセラピストでも一定の効果を出せる、かもしれないという保障はされています。でも現にそれ以上のリハ効果を出すセラピストもいるのではないでしょうか?エビデンスなど現在の流れを知っておくことは必要ですが、それだけに満足せず、毎日向かい合う臨床の中でより良い効果を出すことのできる介入方法を試行錯誤する。そしてそれをできるだけ立証し、新しいエビデンスを作る努力をする、ことも大切なのかな、と考えさせられる学会でした。

1月にBridge開催かな?

人が生きてくうえで、生き甲斐を持つためには、
まず手の届く目標を立てることが必要でしょう。
私は「どんな小さなことでもいいから、自分なりの目標を持ちなさい」と言います。
それをクリアできた時の気分を味わって欲しいし、
次の目標へのステップともなり、
ひいては生き甲斐につながると思うからです。

   寺田千代乃(アートコーポレーション社長)



プレゼンのスライド希望、多くのメール本当にありがとうございます★

また是非ご意見を頂けるとありがたいです。


メールは、まだ勉強会に参加されたことのない方や、
遠く島根や熱海のセラピストの方からもスライド希望のメールがありました。

ブログを通じて、日本中のセラピストとつながりを持てること、
本当に素晴らしいです。


そしてメーリングリストに登録されている方にメールを差し上げましたが、
1月にBridge勉強会を開催しようと考えています。

奥さんの許可がおりればですけど(笑)


テーマは何度かブログで書いているように、

”管理人の臨床推論と思考過程を実際にデモで見せながら説明して、
みんなから質問があればその都度答えますよ
そしたらみんなでやってみよう”

です!!略して実技祭り(笑)


メーリングリストには希望日のアンケートがありますので、
参加をお考えの方は是非希望日を教えて下さい。

できるだけ参加希望の人が多い日、
そして奥さんのお許しが出る日を優先したいと思います。



ということで1月に開催できるよう祈っています★


今日はリハビリで頚部骨折術後の患者さんが自分の下肢で踏ん張れ、歩けたことで嬉し泣きをされる場面に出会えて幸せな気分の管理人でした。
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