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Meaningful task

昨日のことを嘆きながら今日を無駄にする人間は、
今日のことを嘆きながら明日を無駄にするだろう。
       
       フィリップ・M・ラスキン(著述家)



今日はすごく良い言葉に出会ったので、
ブログに書こうと思います。

タイトルにもある

Meaningful task

直訳すると”意味のある課題”ということですね。



年末に届いた理学療法学vol.38の
石井慎一郎先生が書かれた

「変形性膝関節症ー歩行解析からみた理学療法の可能性」

にあった言葉です。


以下抜粋して書いておきます。


**********

変形性膝関節症例(以下、膝OA)に対する理学療法を考える上で
ターゲットとすべき「Meaningful task(面倒なので以下、MTとします)」を抽出することは重要な意味をもつ

歩行障害と一口にいっても、
歩行の「どの機能」に問題があるのかを最初に見極めなくては
評価や治療はできない。
ただ、やみくもに歩行を分析しても
「その症例がどのように歩いているのか」を見ているだけで、
健常歩行との違いが羅列されるにすぎない。
歩行のどの機能に着目して動作を分析したらよいのかを明確にした上で、
評価のための課題を選定すべきである。

では膝OA症例にとってMTとはなんだろう?
MTを選定するためには症例の主訴に注意深く耳を傾けることが肝要だ。
多くの症例が共通して
「階段の上り下りがつらい」
「立ち座りがつらい」と訴える。

ー中略ー
「歩くと痛い」と訴える症例も
歩行中の荷重応答期や、
立脚初期から中期にかけて膝を伸展させるフェーズで痛みを訴える場合が多い。

一方「体重をかけると痛い」とか
「体重を患側へ移動させると痛い」と訴える症例は少ない。

このことから、歩行に主訴を有する症例の大半が、
膝の屈伸を伴う運動課題で痛みが誘発されていることがわかる。

つまり、膝OA症例にとってのMTとは
「荷重位での膝屈伸運動」である場合が多いということである。

歩行分析から理学療法戦略を立案するためには
歩行動作を構成する機能に着目して、
その症例にとってのMTを見出して、
評価・治療をすることが重要だと考える。


ー中略ー

歩行分析によって得られた病態運動の知見は、
ただちに膝OAの理学療法プログラムを示唆してくれるものではない。

症例の異常歩行のパターンが原因なのか、それとも結果なのかを判断することができないためである。


「膝に病態がある症例が歩くと、そのような異常歩行を呈する」のか
それとも
「歩行に原因があって、病態が膝に出現している」のかは、
歩行分析の結果からは結論づけることができない。

ゆえに、ただ闇雲に歩行を分析して、
正常歩行との相違点を列挙しても問題点は見えてこないだろう

大切なことは
症例の病態の本質を抽出するためのMTを分析し、
そのTaskを可能にするメカニズムを
治療のターゲットとすることである。


***********


以上が抜粋です。

すごく分かりやすくないでしょうか?


・分析がただの健常パターンとの比較ではいけない

・症例の訴えから歩行であればどのフェーズに問題があるのかを考える。

・その問題となるフェーズを構成する要素を考察し、その要素が必要となるTaskを分析する。

・そのTaskで問題が現れたら、その問題となる要素を改善する。


簡単にいえば、
ある動作で問題となる要素を検討した上で、
課題を設定し、評価をする、という

仮説・検証のことですよね。

この論文ではMTを検証するための課題

つまり
セラピスト側が問題を抽出するために
「意味のある」課題

のことを示しているようでした。


もちろん大切です。


でも自分は

「患者さんにとって、意味のある課題」

でもあるべきだと思います。


臨床で
後輩の患者さんを一日だけ
代わりに担当させてもらう機会をちょくちょく頂きます。

その患者さんに
自主トレとか指導されてます?

と聞くと、
されてます
と言います。

毎日やれてます?

と聞くと……………

……………あんまり定着してないんですね。


もちろん本人のモチベーションなどなど
色んな理由もあるかと思いますが、

セラピスト側が気をつけられることとすれば

その指導した自主トレは
患者さんのニードを改善するために
意味のあることであり、
その効果を患者さん自身が実感できていますか?

ということだと思います。


例えば下肢運動器疾患で、
患側への荷重が不安で体重がかけられない人がいるとします。

もちろん術後で、あまり使っておらず
筋も萎縮している人が多いです。
MMTでも3-レベルの人もいるでしょう。

ということで
座位で膝伸展運動を自主トレを指導したとします。

その自主トレ後、
その不安が解消し、体重がかけられるのであれば
その自主トレは患者さんにとって
意味のあることだと思います。

これをやれば
体重をかけられる!!!!と実感すれば
多分、自ら進んでやってくれることでしょう。


でも自主トレしても
体重をかけるのが怖い…
ままなら

その患者さんにとって膝を伸ばす運動は何の意味もないこと、になります。


即時効果、は大事です。

多分、アプローチが
問題となる要素を改善するものであれば
何らかの即時効果は必ず現れるはずです。

リハ後、何も変わっていないなら
多分そのアプローチは間違っているか、
実は変化しているけど、セラピスト側が
見逃しているか、のどちらかだと思います。

即時効果がないのに、徐々に良くなっているのなら
それは自然回復と患者さんお一人での努力の成果だと思います。


体重をかけるのが怖いのなら、
ただ端座位で足をついて
自分で痛みのない範囲で踏みつけ、
痛みの出ない範囲で踏みつけること
を練習することで、

患者さん自身がこのくらいなら痛くない、という基準ができるかもしれません。

そうすれば立位でもその基準を頼りにある程度体重がかけられるかもしれません。

痛くない基準ができれば
普段のトイレや移乗時にも
その基準の中で少しでも体重がかかるチャンスがあるかもしれません。

いくら医者やセラピストが
体重をかけても大丈夫!!と言っても

患者さん自身が大丈夫!!
と思える経験をしないと
なかなか日常場面では発揮されません。

この基準を作るのがセラピストであり、
この基準を患者さん自身が認識できる課題こそが

患者さんにとって意味のある課題

Meaningful task

であると思います。



自分の臨床は常に
患者さんにとっての

意味のある課題

に相応しい課題を提示するために

仮説・検証作業を繰り返し、
患者さんの変化や訴えに応じて

常に患者さん自身が
自分の抱えている問題に直面し
自己で解決できる
レベルの課題を提示すること
だと思います。


この論文を読んで
自分の普段やっている

仮説・検証作業の意味、

患者さんのニードや訴えを大切にする意味、

患者さんが一人でもできる課題を提示する意味、

が少しすっきりしました。


1/15のBridgeでも
このMeaning taskをキーワードに
自分の臨床での
仮説・検証の流れ、実際に臨床でどう行っているか?

をお話、お見せできればと思います★



1/15の勉強会ですが、
現在40名ほどのご参加の連絡を頂いております。

急な応募にも関わらず、
本当に多くの先生のご参加を頂き
感謝致します。

まだご参加を考えている方がいらっしゃいましたら
ブログ右上の管理人にメールより
”1月Bridge参加希望”と書いてご連絡下さい★
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