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経営学はリハビリにもつながる

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ

           『愛蔵版 星の王子さま』


リハビリは量だけでなく、質的な部分も大切だ。

もちろんです。

ここに反論するつもりは毛頭ありません。


昨日、今日と東京にマネジメント、組織活性化とはなにか?といった研修会に参加してきました。

先月と今月と9月、各2日で計6日間、
医療・福祉職の方との研修です。

半日講義、そして午後はグループ討議です。

痛感することは自分の考えの甘さ、曖昧さ偏りすぎ…ということです。

講師は中小企業診断士やMBAの資格を持っている方、実際の看護師長や関東の医療法人の事務部長・専務理事をお勤めになっている現場で現役で働いている方々です。


病院経営を赤字から黒字に転換したりを実際に実現しているような方々です。



感じるのは、行動力ですね。頭でいくら考えても何も変わらない。ずっと考えるくらいなら行動すればいい。

あとただ頑張るだけじゃだめ、誠意を込めて、とか一生懸命とかキレイ事で済ませてはダメ、ということです。

もちろん頑張らないよりは頑張ったほうが良いです。誠意も込めていないより込めた方がもちろんいいです。


当たり前のことです。


でもそれを頑張っても患者さんが減り、病院経営が成り立たなくなっては自分の生活も保障されなくなる。病院が潰れれば結局地域に迷惑がかかる。

より病院がその地域の方に、医療や福祉を必要とされるサービスを提供するためにも経営、というものも考える必要がありますし、現状を知る必要があるとも思います。


そんな機会を病院から頂けることは非常にありがたいです。



そしてグループ討議の中でも

どう自分の部署、私ならリハビリ課を活性化、成長できるよう導けるのか?という話題がありました。

求められるのはキレイ事ではなく具体的な行動目標です。

みんなで切磋琢磨して、刺激し合って、頑張る!じゃもちろん×です。

判断基準が何もないからです。

判断基準がないのにどうやって頑張ったと判断できるんでしょうか?



もともと勉強大好きで知識が豊富なAさん

仕事が遅めのBさん


いつも休憩時間に論文を読んでいるAさんは頑張っていると判断されるかもしれません。

実はBさんも家で必死に勉強をしているかもしれません。でもBさんは仕事を片付けるのが遅いから休憩時間はカルテを打たないといけないために職場では勉強をしていない、と判断されてしまうかもしれません。

また判断基準は曖昧では
C、Dさんの二人がいた時、実際には同じくらい頑張っているとします。

同じくらいなはずなのに、一方の人が上司の気に入られ具合で、評価が違えば、そこに不満が生まれます。
モチベーションも下がります。
失敗が増え、怒られれば、さらにモチベーションも下がります。


だからこそ、誰もが分かるような明確な基準を用いる必要がある、ということです。


でもその基準を考える際に、その基準が成長を測るための指標として適切かどうか?も考えないといけません。

何らかの努力の成果がそこに反映しないといけません。

ただのやっている・やっていないチェックシートのようなものでは
質はともかく、やってさえいれば評価が高い、ということになってしまいます。

これから職場のみんなと模索していきます。


そしてリハビリ課の成長、活性化をする、という曖昧な事柄ではそれを言われても誰も動けません。

自分の部署の
何を成長させたいのか?
何が強みで、何が弱みなのか?
求められるリハビリ課の姿とはどうゆうものなのか?
現状のリハ課で、何ができるようになれば求められる姿になれるのか?

をまずは知らないといけません。
現状を知らず、
さらに理想の姿が見えなければ

何に向かうかすらわかりません。

とにかく頑張れ!みたいなドラクエ的な指示にしかなりません。

何を頑張るのか?

何ができるようにならないといけないのか?

それはいつまでに達成されるべきなのか?


などを明確にし、実際にどうするか?という具体的な行動目標を提示する必要があります。

各自に任せれば、
各自の美学にもとづき、それぞれが向かう方向がバラバラになるかもしれません。


目標は急性期や回復期、生活期、PT、OT、ST、地域性や文化などによっても変わるかもしれません。

その時に立ち戻るべきが「病院理念」なんだと教えてもらいました。

病院理念は、その病院の創始者が、ここに病院を作ろう!と思った理由です★

何のためにこの病院が存在しているのか?

この病院の使命とはなんなのか?を表しているのが病院理念です。


だからこそ、
年度の病院目標であったり、部署目標、さらには個人の年間目標もこの病院理念につながらないといけません。

もちろんと特定のスキルのレベルアップも大事です。でもそれは自分のお金と時間を使って勝手にやればいいんですね。

例えば、地域の人々の健康と生活を守る、みたいな理念であれば、そこに結びついているのか?その理念の中でリハビリ課やリハスタッフに求められる役割は何なのか?ということを考えることが大切なんだと気付かされました。



ということで自分の病院でのPTの教育体制をありがたくも任せられている私はPTの教育に対してどうゆう計画や評価できるシステム、そしてそれが後輩にも納得、賛同でき、そのシステム自体が実際に個の成長につなげられるか?を今月中に形にします。

初めは動作分析から問題点を抽出し、そのプロセスを説明できる。としていました。

何か聞こえは良いですよね。


でもリハビリでも目標設定があってのリハビリですよね。

この患者さんにどうなって欲しい、また自宅に退院できるためにはこれこれができるようにならないといけない。

という目標の設定が必要です。それが夢のような目標であってもいけません。実現可能かどうか?を考えないといけないんですね。そのためには文献での知見や退院先での家族や家屋の状況、その方の生活スタイル、などを知らなければ設定できないんですね。

この目標設定が間違えば、リハビリも違う方向に向かいます。目標が曖昧であればリハビリも曖昧になります。

目標を設定し、現状では実際にどうなのか? この差が問題です。

そしてその差を埋めるにはどうしたらいいのか?
具体的には何を指標として効果判定するのか?
これがリハビリの課題ですよね。


あとは自分の介入の前後で効果判定をしているのか?
ここが大事ですね。介入前評価、そして介入した後に効果判定
効果があれば継続、またはさらに改善するものを探索、追求
効果がなければ再度課題を考え直し、アプローチをしていく…


この繰り返しですよね。

ビジネスで言われる

PDCAサイクルです。

Plan
Do
Check
Action

このサイクルを繰り返しているか?

ですよね。
自己のリハビリを客観的に見直し、修正し、結果を見てさらに修正を繰り返していく。


はい、当たり前のことですね。


患者さんは皆、違うし個人差があるから同じ評価基準では比較できないのではないか?

なんて意見もあると思います。

同じADLレベルを目指すことが必要なわけではありません。

その患者さんにとって適切な目標を設定し、そしてその目標が達成できるよう常に介入前後の評価により、介入の妥当性を検証し、自己のリハビリを良い方向に軌道修正し続けているか?

具体的な行動計画、その目指すべき目標を設定するための情報収集や指標の選別。


こんなことを考えながら臨床をしばらく考えたいと重います。
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