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先入観は敵?!

自分に起こる全ての事は
100%自分の責任

by 斎藤 一人


本日は後輩の患者さんを代わりに担当させてもらいました。

右片麻痺のある方で、数年前にうちが担当していました。
今回また発作が出たとのことで転院してきました。

後輩からは
麻痺側の下肢が支持できないんですよ…
歩行練習しても麻痺側下肢が出ない…


と言われ、実際にその患者さんのもとへ。


注意障害もあり、また一つ一つの情報処理に時間もかかり意外にぼーっとしてる感じの方なんですが

”こんちわ~Aさん!”

なんて声をかけると、覚えていたようで、名前を呼んでくれました!
嬉しい限りですね。


ということで数年ぶりにその方の動きを診せて頂きました。

実際に自分が担当していた頃には(多分かなり昔のブログでも何度も登場していた方のはずです)麻痺側への注意障害と、かなりの連合反応がみられ、動作もカチカチだったように思います。


が後輩からもちらほら聞いていたんですが、いざ診てみると、麻痺側の緊張が高まりにくい…
過度な連合反応も減っている…

ここで悩みます。これは良い反応なのか、悪い反応なのか…
前より確かに緊張は高まりにくい。でも高まりにくすぎやしないかと感じました。
発作の影響か…


そして下肢の支持性を診ようと立ち上がり・立位へ。

後輩の先生のゆう通り、確かに麻痺側の下肢は緊張もほとんど高まらず、股・膝は屈曲し骨盤は麻痺側に下がっていました。体幹は前傾し、骨盤も後方に引け、”く”の字に曲がっていました。

これだけ診たら麻痺側下肢の抗重力伸展が出現していない、と評価できますよね。
もちろん結果的にはそうなります。

でもそれは麻痺側下肢の筋出力だけの問題でしょうか?


うちは非麻痺側の下肢も屈曲していることが気になりました。しかもハムストリングスは過剰に緊張しています。

なんでこうなるんだろう?一旦坐位に戻り、体幹・骨盤の評価に戻りました。
ここでも非麻痺側はカチカチなんです。ハムストも…そして骨盤も常に後傾しており、体幹は前屈しています。

よいしょ、と非麻痺側の大腿部を持ち上げてみると体幹も後ろに倒れそうになります。非麻痺側のハムストを緩めての股関節屈曲は出現しません。

ってことはですね。この方の姿勢保持は体幹の伸展保持ができないために、骨盤の位置を非麻痺側のハムストで固定することで坐位の安定を維持しようとしているのではないか?と仮説を立てました。

この端坐位で出ているパターンが立位でも出現しているのではないか、つまり
①体幹の伸展保持ができず前屈してしまう
②そのために前方にバランスが崩れてしまうのをハムストリングスの緊張を高めることで骨盤の前傾(股関節屈曲)を制御する
というパターンでの姿勢制御となっていると考えられます。

体幹~股関節・膝関節を一塊にして動かないように固定してるんですね。

このような坐位・立位保持の戦略をとっているので体幹や股関節の伸展が得られることもないんじゃないかと考えました。
さらに非麻痺側で過度に股関節屈曲位で固定していれば麻痺側の股関節の伸展も得られにくいことでしょう…


ということで仮説の検証は体幹の伸展保持を介助することですね。自己の体幹の重みを支えられない分を介助してみました。そして非麻痺側も屈曲固定が学習されているので”あし伸ばして~”と声かけにて非麻痺側の荷重応答パターンを屈曲で固める、から地面を踏む力で伸びる、というパターンに変えてみたらどうか、と考え行いました。

そしたら徐々に非麻痺側は伸展するんですね。まぁ非麻痺側ですから運動機能的には下肢伸展活動は可能な訳です。そしたら本人も立位で安定することが感じられてきたのか。しがみついていた非麻痺側の手でつかんでいた手すりを自ら離したんですね。

そこで今度は体幹・非麻痺側下肢の伸展を保持した状態で、徐々に麻痺側下肢の伸展を促しました。そうすると初めて麻痺側下肢の伸展活動がわずかに出現してきました。

ということはこの患者さんの麻痺側下肢の筋出力不全は体幹の伸展保持・下肢の伸展活動が不十分であったことからより発揮できにくい状態にあったと考えることができます・


自分もですが、どうしても片麻痺、という先入観があると麻痺側の問題にばかり目がいってしまいます。でも実は自己にてコントロールしやすい非麻痺側を代償的に異常なパターンで姿勢制御をおこなっているために、より麻痺側の機能不全を助長している可能性もあります。

なんてことも考えられるのではないでしょうか。

久しぶりに片麻痺患者さんを診せて頂き、刺激的でした★
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